月謝を投資に変える「いい習い事」選び3つのポイント

幼少期から習い事をさせているご家庭も増えている昨今。世間にはいろいろなスクールがあふれています。しかし決して安いとはいえない金額の習い事も多く、レッスン料の負担に頭を悩ませている親御さんも少なくないようです。予算内に納めるには、何を習わせるかの選択も大切。でも、子どもにとっての実りとレッスン料のバランスがとれる習い事は、どのように選んだらいいのでしょうか?

申し遅れました。わたくし、17歳と18歳の子を持つフリーライターの千葉こころです。子どもたちに習い事をさせてきた親のひとりであり、過去には幼児教室で先生をしていた経験もございます。僭越ながら、そんな私の経験から感じた「レッスン料が投資になる習い事選びのポイント」をお話させていただければと思います。

まずは我が家の習い事事情について……

我が家の子どもたちの習い事デビューは、上の子3歳、下の子2歳のときのこと。当時私はシングルマザーとして子育てをしていたので、本当は保育園に入れたかったのですが、1ヶ月ほど利用した際、早い時間に帰るお友だちを見た子どもたちは「ママもパパみたいにどこか行っちゃったのかも」と不安を募らせたらしく、私が迎えに行ったときには毎日寄り添って泣いていました。

そんな離婚が及ぼした子どもたちのメンタル面を考慮し、お迎え時間がバラバラな保育園ではなく、一斉に帰宅降園する幼稚園へ入れることに。とはいえ、まだ“プレスクール(ならし保育のような取り組み)”が主流ではない時代。上の子を年少から通わせると、下の子だけがお留守番となってしまいます。

そのため入園を1年遅らせることにしたのですが、自宅保育では集団の中で過ごす経験をさせられません。そこで、働きながら送迎のできる週1回の英会話教室に通わせることにしたのです。まだ国や言葉の違いなんて意識もないお年頃。正直、週に1回1時間程度でどこまで理解できているのか半信半疑ではありましたが、毎回楽しそうに通っていたので3年ほど続けました。結局、子どもたちが家で英語を口にすることはほとんどなく、当時はどの程度身についたのかもよくわからなかったのですが、「経験が活きたなぁ」と感じたのは、子どもたちが中学生になったときでした。

子どもたちは英語を「コミュニケーションツール」として受け止めていたらしく、文法などがハチャメチャでも、学校のネイティブの先生と臆することなく会話を楽しんでいたようです。また、ホストファミリーを引き受けたいと言い、2年に1回のペースながら、オーストラリアの同年代のお子さんを2週間ほど受け入れるようにもなりました。とくに下の子は英語大好きっ子に育ち、2回の留学を経て、現在は英語を活かせる仕事に就くことを目標に大学選びをしている最中です。

ちなみに、当時通っていた英会話スクールの月謝はふたりで約3万円。シングルだった私にとってはかなり大きな出費でしたが、英語が「勉強」にならないうちから触れられたこと、国や言葉の違いを意識する前に交流を持てたことで、文化の違う人たちとも抵抗なくコミュニケーションが図れる力が育ったことは、「高かったけどやらせて良かった」に繋がりました。

失敗からみえた、いい習い事選びのポイント

前置きが長くなりましたが、「やらせて良かった」英会話でも、「嗚呼、失敗」と感じたことはいくつかあります。そこから感じた「いい習い事選びのポイント」を3つ、ご紹介したいと思います。

1. 復習できる環境を整えられる習い事であること

我が家は私があまりに英語が苦手すぎて、家では宿題をみてあげるくらいしかできなかったのですが、英語で話しかけるとか、レッスンプラスアルファの英語環境を用意できていれば、子どもたちの英語力はもっと伸びたのではないかと思います。

というのも、私が幼児教室の先生をしていたとき、日常生活の中にレッスンで習ったことを組み込んだり、「お教室ごっこ」として遊びながら復習したりと、家でも積極的に取り組んでいたご家庭のお子様は定着が早かったから。習い事にもよりますが、どんなに能力の高いお子様でも、週1回1時間程度のレッスンだけで飛躍的に伸ばすことは難しいので、ご家庭でレッスンをフォローできる環境を整えてあげられる習い事だと、月謝以上の成果が期待できるかもしれません。

2. 子どもと相性のいいスクールを選ぶこと

3年間通った英会話スクールをやめてからは、しばらく英語と離れていたのですが、小学校高学年になったときに、子どもたちの方から「英語を習いたい」と言ってきました。そこでいくつかの英会話スクールを見学し、感じのいいスクールに入学を決めました。しかし、通い始めて1ヶ月も経たないうちに、子どもたちが行きたがらなくなったのです。

よくよく話を聞いてみると、かなりスパルタな授業がおこなわれているとのこと。「体験のときはあんなに和やかな先生だったのに!?」と驚きましたが、怖がる子どもたちの様子に「このままでは伸びないな」と感じ、数ヶ月でスクールを変えることにしました。

その結果、半年足らずで2校分の入学金や教材費などの初期費用を支払うことに。体験で相性を見抜けなかった高い代償になったというイタイ経験があります。もちろん、その教育方法で伸びるお子さんもいるはずで、ウチの2人に向いていなかっただけなのですが、雰囲気や先生との相性が学習意欲に大きく影響すると実感させられた一件でした。親としてはつい「少しでもいいスクールへ」と思いがちですが、その子にとっての「いいスクール」はそれぞれ違うので、子どもの性格やモチベーションに合っているか? といった目線を持つことも大切だと思います。

3. 日常生活やほかの習い事とのバランスと、やめるタイミング

これは主に、私が幼児教室の先生をしていたときに感じたことです。私の受け持つクラスに、とても教育熱心なお母様がいらっしゃいました。授業への参加意欲も高く、宿題や復習もとても一生懸命やられていて、お子様の成長も著しかったのですが、年長クラスに上がったあたりから変化が見られるようになりました。お子様はヤル気を失い、お母様はいつもイライラキリキリするようになったのです。

気になってお話を伺ってみると、ほぼ毎日のように習い事へ通っているとのこと。1日に2つの習い事をはしごすることもあり、それぞれの宿題や練習にも追われ、遊ぶ時間もないほどの過密スケジュール。「子ども将来のため」との思いが、かえってお子様の「今」に負担をかけてしまっていたのでした。

我が家はそれほど習い事をしていたわけではありませんが、やはり習い事を始める or やめるタイミングはいつも悩むので、「やらせたい思いで増やしていったら、身動きが取れなくなってしまった」というお母様のお気持ちは理解できました。でも、それで子どもがヤル気や興味を失ってしまっては逆効果。月謝も無駄払いになってしまいます。

子どもは成長に伴って環境や興味が変わり、これまで続けていた習い事が負担になることもあります。続けることも大切ですが、定期的に見直して、今やこれからに必要な習い事の取捨選択をしていくのも、有意義な習い事ライフを送るひとつの策だなと感じました。習い事の数が増えすぎたり、宿題や練習が多すぎたりするのも子どもの負担になりやすいもの。ムリのないスケジュールを組めるように調整することも大切ですね。

子どもが「やってよかった!」と思えることがいちばん

我が家は英会話以外にも、ピアノやスイミング、空手など、いくつかの習い事を経験してきましたが、最終的に「月謝が投資になった」と感じたのは、子どもがやりがいを持って取り組めた習い事。逆に、友だちの影響で始めたものや、親のやらせたい思惑が見え隠れするものは、それなりの技術や知識は身についても、”子どもの実り” にはならなかったように感じます。まぁ、なかには「内容は身につかなかったけど、辞めてからも交流が続いているいい仲間と出会えた」なんていう、本質とはちょっと違った成果を得られたものもありますが……。

何をもって「いい習い事」とするかはご家庭によってまちまちですが、子どもが「やりたい!」「やってよかった!」と思える習い事を、成長とともに見極めながら上手に付き合っていければ、月謝が投資になるのかなと思います。


プロフィール

千葉 こころ

自由とビールとMr.childrenをこよなく愛するフリーライター。旺盛な好奇心の向くままに、グルメ、子育て、ライフスタイル、医療・美容、著名人インタビューなどジャンルフリーに滑走中。
 

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Twitter:千葉こころ